ドリンクの設計制約|殺菌・容器・pHが互いを縛る

商品開発

最終更新: 2026年10月29日 | 監修: 天丸製薬 製造技術グループ

ドリンクは健康食品の中で最も「飲みやすい」剤形ですが、製造の前提が錠剤とまったく違います。殺菌方式が容器を縛り、容器が賞味期限を決めます。本記事では、設計の順序と制約を整理します。

💡 ドリンクの設計は、殺菌方式・容器・pHの3つが互いを縛る形で決まります。常温で流通させるには加熱殺菌が必要で、加熱に耐える容器が要ります。酸性にすれば殺菌条件を緩められますが、味と配合できる成分が変わります。さらに水分が大部分を占めるため、1本に入れられる成分量に限界があり、重量が配送費に跳ね返ります。錠剤のように「中身を決めてから容器を選ぶ」順序では進みません。

⚡ この記事のポイント

  • 殺菌方式・容器・pHが互いを縛る。順に決められない
  • 常温流通には加熱殺菌。熱に弱い成分は配合が難しい
  • 酸性にすると殺菌が緩められるが、味と成分が変わる
  • 1本の成分量に限界がある。濃縮するほど味が難しくなる
  • 重量があるため配送費が高い。容器形状で差が出る

3つが互いを縛る

要素選択肢他に及ぶ影響
殺菌方式加熱殺菌/無菌充填容器の耐熱性、成分の残存率
容器瓶・缶・PET・パウチ・紙耐熱性、遮光性、賞味期限、配送費
pH酸性/中性付近殺菌条件、味、配合できる成分

どれか一つを決めると、残り二つの選択肢が狭まります。「中身を決めてから容器を選ぶ」ことができません。

たとえば遮光が必要な成分を使う場合、透明PETは使えません。すると容器が決まり、その容器で可能な殺菌方式が決まり、必要なpH条件が決まります。成分の性質から逆算して3つを同時に決めます。

加熱に弱い成分

常温流通のドリンクでは加熱殺菌が入ります。影響を受ける成分があります。

  • 一部のビタミン──ビタミンC、葉酸など。加熱と保存で減衰する
  • 生菌──🔴 死滅する。殺菌乳酸菌を使う設計になる
  • 酵素──失活する
  • 香気成分──飛ぶ。冷却後に添加する設計もある

減衰を見込んで多めに配合する方法(オーバーフォージ)がありますが、原価が上がり、表示値の設計も変わります。安定性試験で賞味期限末期の残存量を確認し、その値で表示するのが基本です。

📋 ドリンクは協力工場で製造します。まずはご相談ください

1本に入る量

ドリンクは水分が大部分です。成分量を増やすと問題が出ます。

  • 溶けきらない(沈殿・浮遊が出る)
  • 味が成立しない(濃いほど苦味・えぐみが前に出る)
  • 粘度が上がり、飲みにくくなる
  • 容器の容量を増やすと配送費が上がる

「1本に〇〇mg」が成立するかは、溶解性と味の両方で決まります。配合量が多い処方では、ドリンクより錠剤・カプセルのほうが現実的なことがあります。

逆に、ドリンクの利点は吸収の速さを感じやすいことと、飲み切りやすいことです。何を優先するかで剤形を選びます。

重量と配送

ドリンクは重いです。これが事業面に直接効きます。

容器特徴
瓶(ガラス)高級感・遮光性。🔴 重く割れる
缶遮光性・耐熱性。開封後に保存しにくい
PET軽い・安価。遮光が必要なら着色・遮光層が要る
パウチ(スパウト)🟢 軽い・平たく収まる。高級感は出しにくい
紙容器軽い・環境訴求。設備の制約が大きい

定期購入・EC販売では、1件あたりの配送費が毎回発生します。10本セットの重量が区分を跨ぐかどうかで、年間のコストが変わります。容器の選択は原価表だけでは判断できません。

どこで作るか

当社の自社工場は錠剤のラインです。ドリンクは、GMP準拠設備をもつ協力工場で製造します。調合・殺菌・充填・打栓の設備は錠剤とまったく別で、容器の種類ごとに対応できる工場が変わります。

処方設計・試作・品質確認は当社が担当し、容器と殺菌方式に対応できる工場を案件ごとにご案内します。最小ロットは委託先の条件に従うため、錠剤より大きくなるのが一般的です。見積りの段階で前提をお伝えします。

よくある質問

Q. 小ロットで試作できますか?

A. 試作は可能ですが、量産の最小ロットは錠剤より大きくなります。容器の発注単位も効きます。テスト販売を想定する場合、数量の前提を先に確認してください。

Q. 無添加・無香料にできますか?

A. 可能ですが、保存料を使わない場合は殺菌条件と容器でカバーする設計になります。また素材の味がそのまま出るため、配合量との兼ね合いを試作で確認します。

Q. 冷蔵流通にすれば制約は減りますか?

A. 殺菌条件は緩められますが、流通のコストと販路が変わります。ECでは冷蔵配送の費用が大きく、採算の前提が変わるため、販路から逆算して判断します。

Q. 濃縮タイプにすれば軽くなりますか?

A. 1本の容量を小さくできるため、配送費は下がります。ただし濃度が上がるほど味の設計が難しくなり、溶解性の問題も出やすくなります。トレードオフです。

成分から殺菌・容器を逆算します

配合したい成分と販路が決まっていれば、成立する組み合わせをご提案します。成立しない場合も率直にお伝えします。

  • ✅ ドリンクはGMP準拠設備の協力工場で製造
  • ✅ 処方設計・試作・品質確認は当社が担当
  • ✅ 🔴 最小ロットは錠剤より大きくなります
  • ✅ 強引な営業はしません

今すぐ無料相談(24時間受付)

関連ページ:ドリンクのOEM製造 / 製造体制 / 見積もりシミュレーター

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