最終更新: 2026年9月24日 | 監修: 天丸製薬 事業開発・マーケティング部
形が悪い、サイズが揃わない。それだけの理由で市場に出せない農産物があります。ある農協は、この規格外品を原料として活用する健康食品を立ち上げました。生産者の収入と地域のブランドを同時に扱う取り組みです。本記事では、立ち上げプロセスを実際の数値とともに紹介します。
💡 農協(JA)発の地域素材サプリ事例とは、農業協同組合が、地域で生産される農産物の規格外品を原料として健康食品を開発したOEM成功事例です。生産者の収入機会の創出と地域ブランドの構築を目的とし、原料供給量が天候に左右されることを前提とした生産計画と、加工前処理の体制構築を並行して進めた点が特徴です。
⚡ この記事のポイント
- 市場に出せない規格外品を健康食品の原料として活用
- 生産者の収入機会創出と地域ブランド構築が目的
- 原料の供給量が天候に左右される前提での生産計画
- 収穫期に一次加工して原料化する体制を構築
- 初回3,000個を直売所・ふるさと納税・オンラインで展開
背景|出せない農産物という課題
この農協の管内では、ある農産物が地域の主力品目でした。しかし収穫物のうち一定割合は、形やサイズが規格に合わないという理由で市場に出せません。
品質そのものに問題はなく、味も栄養も同じです。それでも規格外という理由で、廃棄されるか、極めて安い価格で処分されていました。生産者にとっては直接の減収です。
この規格外品を、加工品として価値づけられないか。この問いが出発点でした。加工品の中でも、原料としての使用量あたりの単価が高い健康食品が候補に挙がっています。
開発プロセス|原料化の体制から
健康食品の原料にするには、収穫物をそのまま送るわけにはいきません。洗浄、選別、乾燥、粉砕という一次加工を経て、規格化された原料にする必要があります。
この体制づくりが、開発の中心作業でした。地域の加工施設と連携し、収穫期に一次加工を行って原料として保管する流れを構築しています。製品化はその後、通年で行います。
処方は、地域素材を主役に据えたシンプルな構成としました。多くの成分を混ぜると、地域素材の存在感が薄れます。産地のストーリーが訴求の中心である以上、配合はそれを支える構成にしています。
剤形は錠剤とスティック粉末の2種。直売所での購入層と、オンライン購入層で好みが異なるためです。
立ち上げ時の詳細データ
💬 地域素材を活用した製品開発のご相談は無料相談フォームから。健康食品OEM・ODM総合ガイドもご参照ください。
初回ロットは合計3,000個。複数の販路で並行展開しました。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 初回ロット | 合計3,000個 | 2剤形で展開 |
| 原料 | 地域産の規格外品 | 一次加工して原料化 |
| 加工体制 | 収穫期に一次加工・保管 | 製品化は通年 |
| 処方方針 | 地域素材を主役にした構成 | 多成分配合は不採用 |
| 販路 | 直売所・ふるさと納税・オンライン | 並行展開 |
地域素材ならではの強みと制約
この製品の強みは、ストーリーの具体性です。どこで、誰が、どう作ったかを実名で語れます。一般的な原料調達では得られない情報の厚みがあり、これが訴求の核になりました。
販路も地域資源を活用しています。直売所は既存の集客があり、ふるさと納税は地域外への発信手段として機能しました。オンライン販売はその両方から流入する設計です。
一方、制約も明確です。原料の供給量が天候に左右されます。不作の年には製造数量を確保できません。そのため、原料在庫を複数年で平準化する運用と、需要が供給を超えた場合の販売調整をあらかじめ設計しました。
また、産地表示については食品表示基準との整合を確認しています。訴求で産地を強調する以上、義務表示との矛盾がないことが前提になります。
小ロットから始めるという考え方
1. 未利用資源は原料化の体制がボトルネック:素材があっても、規格化された原料にする工程がなければ製品化できません。
2. 農産物由来は供給変動を前提に設計する:安定供給できない前提で、在庫と販売の計画を立てる必要があります。
3. 産地訴求は表示との整合が前提:任意の産地訴求は、義務表示と矛盾しないことが条件になります。
天丸製薬では、未利用資源の原料化に関する相談から、産地表示の整合確認まで対応しています。
本事例の主要数値まとめ
| 指標 | 実績値 | 備考 |
|---|---|---|
| 初回ロット | 合計3,000個 | 錠剤・スティック粉末 |
| 原料 | 地域産の規格外品 | 一次加工して原料化 |
| 加工体制 | 収穫期に一次加工・保管 | 製品化は通年 |
| 販路 | 直売所・ふるさと納税・オンライン | 地域資源を活用 |
| 供給リスク対応 | 原料在庫を複数年で平準化 | 天候変動に備える |
関連ページ: 健康食品OEM・ODM総合ガイド / OEM商品カタログ / 品質管理体制
よくある質問
Q. 規格外の農産物を健康食品の原料にできますか?
A. できますが、原料化の体制がボトルネックになります。収穫物をそのまま送ることはできず、洗浄・選別・乾燥・粉砕という一次加工を経て規格化された原料にする必要があります。この事例では地域の加工施設と連携し、収穫期に一次加工して原料として保管し、製品化は通年で行う流れを構築しました。
Q. 原料の供給が不安定な場合はどうしますか?
A. 供給変動を前提に計画を立てます。この事例では不作の年に製造数量を確保できないリスクに対し、原料在庫を複数年で平準化する運用と、需要が供給を超えた場合の販売調整をあらかじめ設計しました。安定供給できない前提で在庫と販売の計画を組むことが要点です。
Q. 産地を前面に出す訴求で注意する点は?
A. 義務表示との整合です。訴求で産地を強調する以上、原料原産地表示と矛盾がないことが前提になります。任意の産地訴求は景品表示法の優良誤認の観点からも確認が必要で、天丸製薬では表示案の作成と広告表現のレビューを一体で行います。
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※ 本事例は取材・実務経験をもとに、お客様が特定されないよう再構成しています。記載の数値は各社の状況によって異なり、同様の成果をお約束するものではありません。
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