最終更新: 2026年9月5日 | 監修: 天丸製薬 法規制コンプライアンス室
「この成分、サプリに使えますか」──健康食品の企画で最初に立ちはだかるのが食薬区分です。使えない原料で処方を組んでしまえば、どれだけ設計が優れていても製品にはなりません。本記事では法規制の現場視点で、食薬区分の考え方と、原料選定の実務での確認手順を解説します。
💡 食薬区分とは、ある成分が医薬品に該当するか、食品として使用できるかを判断する行政上の区分です。厚生労働省通知の別添として「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)リスト」と「医薬品的効能効果を標榜しない限り医薬品と判断しない成分本質リスト」が示されており、健康食品の原料選定では最初に確認すべき基準となります。
⚡ この記事のポイント
- 食薬区分は成分が医薬品か食品かを判断する行政上の区分
- 「専ら医薬品リスト」に該当する成分は健康食品に使用できない
- 同じ植物でも使用部位により区分が変わることがある
- リストは更新されるため、企画時点の最新版で確認する
- 天丸製薬の2024年実績:原料の食薬区分確認 142件
食薬区分とは何か
食薬区分とは、ある成分本質(原材料)が医薬品に該当するかどうかを判断するための行政上の考え方です。医薬品に該当すると判断された成分を食品として販売すると、薬機法上の無承認無許可医薬品の問題が生じます。
判断の拠り所となるのが、厚生労働省通知に添付された2つのリストです。ひとつは「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)リスト」、もうひとつは「医薬品的効能効果を標榜しない限り医薬品と判断しない成分本質(原材料)リスト」です。
2つのリストの読み方
実務では、まず候補原料が「専ら医薬品リスト」に載っていないかを確認します。載っていれば、その時点で健康食品への配合は選択肢から外れます。
重要なのは、リストが成分名だけでなく使用部位まで規定している場合があることです。同じ植物であっても、根は医薬品、葉は食品として扱えるといったケースが存在します。
| 確認項目 | 内容 | 実務上のポイント |
|---|---|---|
| 専ら医薬品リスト | 食品に使用できない成分 | 該当時点で配合不可 |
| 非医薬品リスト | 効能標榜しなければ食品可 | 訴求表現とセットで管理 |
| 使用部位 | 根・葉・果実等で区分が異なる | 原料規格書で部位を確認 |
| 基原・学名 | 近縁種で区分が異なる場合がある | 学名レベルで照合 |
| 更新 | 通知は随時改正される | 企画時点の最新版を参照 |
原料選定での確認手順
💬 原料の食薬区分確認を含めたOEM相談は無料相談フォームから。健康食品OEM・ODM総合ガイドもご参照ください。
実務での確認は、次の順序で進めるのが確実です。
1. 原料規格書の入手:成分名だけでなく、学名・使用部位・抽出方法まで記載された規格書を取り寄せます。輸入原料では特に重要です。
2. リストとの照合:学名と使用部位のレベルで照合します。一般名だけの照合は誤判定の原因になります。
3. 判断が難しい場合の相談:リストに明記のない成分については、都道府県の薬務主管課への相談が実務的な手段になります。
4. 記録の保存:確認した時点のリスト版と照合結果を記録に残します。後日の説明責任に備えるためです。
見落とされやすいケース
実務で問題になりやすいのは、海外で流通している健康食品の成分をそのまま日本で使おうとするケースです。海外でサプリメントとして一般的な成分でも、日本では専ら医薬品に区分されることがあります。
また、複合原料に含まれる副成分の見落としも起こりがちです。主成分は問題なくても、抽出溶媒や担体、副原料として含まれる成分の区分を確認していないケースがあります。天丸製薬では原料規格書の精査を受託時の標準工程としています。
非医薬品リスト成分と表示の関係
非医薬品リストに掲載された成分は、医薬品的な効能効果を標榜しない限り医薬品とは判断されません。裏を返せば、効能効果を標榜した時点で医薬品と判断されるリスクが生じます。
つまり食薬区分は、原料選定だけの問題ではなく、広告表現と連動して管理すべき論点です。天丸製薬では、原料の区分確認と広告表現の事前レビューを一体で提供しています。
天丸製薬の法規対応実績(2024年)
| 指標 | 天丸製薬 | 備考 |
|---|---|---|
| 原料の食薬区分確認 | 142件 | 受託時の標準工程 |
| 確認方法 | 学名・使用部位レベルで照合 | 一般名照合は不可 |
| 輸入原料の規格書精査 | 標準対応 | 副成分・担体まで確認 |
| 広告表現レビュー | 区分確認と一体で提供 | 非医薬品リスト成分向け |
| 記録保存 | 照合時点のリスト版を記録 | 説明責任に備える |
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よくある質問
Q. ある成分が健康食品に使えるかはどう調べますか?
A. 厚生労働省通知に添付された「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)リスト」を最初に確認します。載っていればその時点で健康食品への配合は選択肢から外れます。重要なのは成分名だけでなく学名と使用部位のレベルで照合することで、同じ植物でも根は医薬品・葉は食品として扱えるケースがあります。
Q. 海外でサプリに使われている成分は日本でも使えますか?
A. 使えるとは限りません。海外でサプリメントとして一般的な成分でも、日本では専ら医薬品に区分されることがあります。実務ではこの見落としが最も多いトラブル要因です。輸入原料では学名・使用部位・抽出方法まで記載された原料規格書を取り寄せて照合してください。
Q. 非医薬品リストに載っていれば自由に訴求できますか?
A. できません。非医薬品リストの成分は「医薬品的な効能効果を標榜しない限り」医薬品と判断されないという条件付きです。効能効果を標榜した時点で医薬品と判断されるリスクが生じます。食薬区分は原料選定だけでなく広告表現と連動して管理すべき論点です。
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