最終更新: 2026年6月12日 | 監修: 天丸製薬 事業開発・マーケティング部
「睡眠の質を改善したいが、錠剤のサプリは続かない」──この声に応えたのが、20代後半の女性起業家が立ち上げた睡眠ケアD2CブランドのGABA配合グミでした。「寝る前のご褒美」というコンセプトで、サプリ感を徹底的に排除したプロダクト設計とSNS運用により、初回200個のテスト販売から1年でEC売上を大きく伸ばしています。本記事では、剤形選択から機能性表示届出、D2C立ち上げの実際の数値まで、本事例の全プロセスを紹介します。
💡 睡眠サプリのD2C事例とは、GABA(γ-アミノ酪酸)を関与成分とする機能性表示食品のグミを、自社ECで直接販売するD2C(Direct to Consumer)モデルで立ち上げた成功事例です。「睡眠の質(眠りの深さ)の向上に役立つ」のヘルスクレームをグミ剤形で実現し、小ロットテスト販売から段階的にスケールしました。
⚡ この事例のポイント
- ターゲット: 「錠剤サプリが続かない」20〜30代女性 — 「寝る前のご褒美グミ」コンセプト
- GABA 100mg/日配合の機能性表示食品グミ — SR活用届出で発売まで5か月
- 初回200個のテスト販売 → 市場反応確認 → 1,000個 → 5,000個と段階スケール
- Instagram・TikTokの「ナイトルーティン」文脈で自然流入を獲得
- 定期購入(サブスク)転換率がEC成功の鍵 — 初回購入者の約3割が定期へ
立ち上げの背景|「サプリが続かない」への答え
創業者は美容業界出身の20代後半の女性。自身が睡眠の質に悩み、各種サプリを試しては続かなかった経験から、「続けたくなる睡眠ケア」をコンセプトに起業しました。
市場調査で見えたのは、睡眠カテゴリの成長性と「剤形の空白」でした。睡眠サプリ市場はGABA・テアニン・グリシンなどを中心に拡大していましたが、主流は錠剤・粉末。「寝る前に薬を飲む」という体験そのものがストレスだという声が、ターゲット層のインタビューで繰り返し出てきました。
そこで「寝る前のご褒美」というコンセプトを軸に、(1)グミ剤形、(2)カモミール風味、(3)サプリらしくないパッケージ──の3点でプロダクトを設計する方針が固まりました。
開発プロセス|グミ×GABA×機能性表示の三位一体
開発の最大の論点は「グミ剤形でGABAの機能性表示が成立するか」でした。
処方設計: GABAは熱に比較的安定なため、グミの溶解工程(110°C前後)でも分解リスクが小さく、グミとの相性が良い関与成分です。1日摂取目安量2粒でGABA 100mgを確保し、ヘルスクレームは「睡眠の質(眠りの深さ)の向上に役立つ」でSR活用届出を選択しました。
味設計: GABA特有の酸味をカモミール×洋梨フレーバーでマスキング。「寝る前に食べる」シーンに合わせ、甘さ控えめ・ノンカフェインを徹底し、試作5回で確定しました。
パッケージ: 「サプリの白いボトル」を避け、夜空をモチーフにしたポーチ型。寝室のサイドテーブルに置いて違和感のないデザインを優先しました。
導入事例の詳細データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 初回発注ロット | 200個(テスト販売用) |
| 当時の課題 | 錠剤型睡眠サプリの継続率の低さ。ターゲット層に「薬を飲む」体験が受け入れられず、リピートにつながらない |
| 天丸製薬の解決策 | GABAの熱安定性を活かしたグミ処方設計+SR活用の機能性表示届出サポート+小ロット段階スケール提案 |
| 製造期間 | 初回6週間(味確定後)、リピートは4週間 |
| 導入後の成果 | テスト200個が3週間で完売。1年でEC月商が立ち上げ期の約8倍に成長、定期購入比率が売上の過半に |
| お客様の声 | 「『寝る前のご褒美』というコンセプトに、剤形の提案から並走してもらえた。機能性表示の届出も任せられたので、私たちはブランドづくりに集中できました」 |
D2Cマーケティングの実際|ナイトルーティン文脈の獲得
販売戦略はD2Cの王道である「世界観×SNS」で構成されました。
1. ナイトルーティン文脈: InstagramリールとTikTokで「寝る前の過ごし方」コンテンツを継続発信。製品を直接売り込むのではなく、ナイトルーティンの一コマとしてグミを登場させる構成が、広告臭を消して自然流入を生みました。
2. 機能性表示の信頼性活用: 「機能性表示食品(届出番号付き)」であることをLPの信頼ブロックで明示。「お菓子っぽいのにちゃんとしている」というギャップが購入の決め手になったとのレビューが多数を占めました。
3. 定期購入(サブスク)設計: 睡眠ケアは毎日の習慣であるため、定期コースとの相性が抜群。初回購入者の約3割が定期へ転換し、LTVが安定したことで広告投資の回収サイクルが確立しました。
この事例から学べること
本事例の本質は「小ロット→検証→スケール」の王道プロセスを、剤形戦略と組み合わせた点にあります。初回200個という小ロットでコンセプトの市場適合を確認してから増産に進んだため、在庫リスクを最小化しながらブランドを育てられました。また、競合がひしめく睡眠カテゴリで「成分の差別化」ではなく「体験(剤形・味・パッケージ)の差別化」を選んだことが、後発でも独自ポジションを築けた決定的要因です。グミという技術難度の高い剤形も、OEMパートナーの処方設計力があれば個人発ブランドでも十分に商品化できます。
本事例の主要数値まとめ
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 初回ロット | 200個(3週間で完売) |
| スケール推移 | 200個 → 1,000個 → 5,000個 |
| 発売までの期間 | 5か月(処方設計+SR届出含む) |
| 味確定までの試作 | 5回 |
| EC月商成長 | 立ち上げ期比 約8倍(1年) |
| 定期転換率 | 初回購入者の約3割 |
関連ページ: 健康食品OEM・ODM総合ガイド / OEM商品カタログ / 小ロット対応
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