設備を型式まで公開する理由|照合できない主張は根拠にならない

基礎知識

最終更新: 2026年10月27日 | 監修: 天丸製薬 製造技術グループ

当社は製造設備を型式・寸法まで公開しています。業界では珍しい部類だと思います。本記事では、なぜそうしているのか、何を公開していないのかを説明します。発注先を選ぶときの見方としても読めるはずです。

💡 設備情報を型式まで公開するのは、照合できる形で示すためです。「最新設備」「充実した体制」といった形容は、読む側が検証できません。型式を書けば、見学時に銘板と突き合わせられ、その機械の能力をメーカーの仕様から確認できます。同時に、持っていない設備も明記します。できることだけを並べると、できないことが伝わらないためです。

⚡ この記事のポイント

  • 形容詞は検証できない。型式は照合できる
  • 保有していない設備も明記している
  • 設備構成から生産能力を検算できるようにする
  • 見積り前に対応可否が判断できれば、双方の時間が減る
  • 公開していないのは他社製品の情報と、取引先の守秘事項

なぜ型式まで書くか

理由は3つあります。

① 照合できる──型式が書いてあれば、見学時に銘板と突き合わせられます。メーカーの公開仕様から、その機械の処理能力も確認できます。「最新設備を導入」では何も確認できません。

② 検算できる──打錠機の型式が分かれば、理論上の生産能力が計算できます。設備構成と生産量の主張が噛み合っているかを、読む側が検証できます。

③ 対応可否が先に分かる──カプセル充填機がないことが分かれば、カプセル案件の問い合わせの前に判断できます。問い合わせてから「できません」と言われるより、双方の時間が減ります。

持っていない設備を書く理由

保有設備だけを並べたページは、何ができないかを伝えません。読む側は「書いていないものは、書き漏れたのか、持っていないのか」が判別できません。

当社が明記しているのは次です。

保有している保有していない
リフティング混合機(LDTH-200)🔴 カプセル充填機
ロータリー打錠機(ZP-265)🔴 ボトルインサート機
ダクスター/研磨機(SZS-230)🔴 ラベラー単独機
金属検出機(IMD-IIS-M)🔴 振動スクリーン
外観検査台(YJX-220B)🔴 ローラーコンパクター
給袋包装ライン(GDS-8+DB-300+HT-300B)🔴 分析機器(全て外部委託)
カーリフト(1,500kg)🔴 第三者認証(GMP認定・ISO22000等)

分析機器を持たないことは、不利に見えるかもしれません。ただ実際には、第三者機関の成績書のほうがお客様に示しやすいという面があります。測れないのではなく、外に出して測っています。

📋 設備の型式・寸法・配置は自社工場・製造設備に掲載しています。

書いたことは検証されうる

型式を書くと、反証が可能になります。見学に来た人が銘板を見れば、違っていれば分かります。これは書く側にとって負担ですが、同時に意味でもあります。

検証できない主張は、信頼の根拠になりません。「品質にこだわっています」は誰でも書けます。照合できる形で書いて初めて、照合した人にとっての事実になります。

この方針は設備だけでなく、実績の数値や認証の有無にも適用しています。GMPについては「GMP準拠設備」と書き、第三者認証は取得していないと明記しています。準拠と認証は別のことだからです。

公開していないこと

一方、公開していない情報もあります。

  • お客様の製品・処方──守秘義務の対象です
  • 協力工場の名称──契約上の守秘事項。案件が具体化した段階で個別にご説明します
  • 取引先の一覧──お客様の了解なく開示しません
  • 個別の見積り条件──案件ごとに異なります

これらは「隠している」のではなく、開示する権限が当社にない情報です。公開範囲の線引きは、守秘義務の有無で決めています。

発注先を見るときの見方

同じ基準で他社を見るとき、次が手がかりになります。

  • 設備が一般名詞だけか、型式まで書いてあるか
  • 持っていない設備・できないことが書いてあるか
  • 認証の有無が明確か(「GMP準拠」と「GMP認証取得」を区別しているか)
  • 実績の数値に、設備構成から見て無理がないか
  • 見学を受け入れるか、入れない区域の理由を説明するか

どれも読む側が確認できる形になっているかという点で共通しています。

よくある質問

Q. 設備を公開すると同業に真似されませんか?

A. 機械の型式は公開情報であり、同業者はカタログで知ることができます。差が出るのは設備ではなく運用のほうです。

Q. 持っていない設備が多いように見えますが。

A. 錠剤に特化した構成です。カプセル・粉末・ドリンク・ゼリーは協力工場で製造します。どこで作るかは見積り段階で明示します。

Q. 第三者認証を取る予定はありますか?

A. 現時点では未取得です。取得していないものを取得済みと書くことはしません。認証が取引の要件である場合は、取得済みの工場での製造をご案内します。

Q. 設備の写真はありますか?

A. 工場ページに製造フロアの図面と区画を掲載しています。製造中の写真は他社製品が写る可能性があるため、見学時に現物をご覧いただく形をとっています。

書いてあることを確認してください

設備の型式・寸法・フロア区画を公開しています。見学時にそのまま照合していただけます。

  • ✅ 設備は型式・寸法まで公開(自社工場・製造設備)
  • ✅ 保有していない設備も明記
  • ✅ GMP準拠設備(第三者認証は未取得)
  • ✅ 事前予約制で見学をお受けしています

今すぐ無料相談(24時間受付)

関連ページ:自社工場・製造設備 / 品質方針・責任体制 / コンプライアンス方針

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