最終更新: 2026年10月27日 | 監修: 天丸製薬 研究開発・原料調達グループ
発注してから「その原料は今入りません」と言われる。健康食品の原料は海外調達が多く、供給が止まることがあります。本記事では、どこで止まるのか、発注側として何を事前に決めておけるかを整理します。
💡 原料の供給は、産地・製造・物流・規制の4か所で止まります。農産物由来の原料は作付けと天候に左右され、発酵・抽出原料は製造設備の稼働に依存します。さらに輸送の混乱や、輸出入規制の変更も影響します。供給が止まったとき打てる手は、代替原料への切替、納期の延長、在庫の前倒し確保ですが、いずれも事前に決めておかないと即座には動けません。
⚡ この記事のポイント
- 止まる場所は 産地・製造・物流・規制 の4つ
- 農産物由来は収穫期を外すと翌シーズンまで入らないことがある
- 代替原料を事前に決めておくと、切替の判断が早くなる
- 表示に影響する切替(原産地・アレルゲン)はラベルも連動する
- リピート発注は在庫を確認してから数量を決める
どこで止まるか
| 段階 | 原因 | 復旧の見込み |
|---|---|---|
| 産地 | 天候不良、作付け減、病害 | 🔴 次のシーズンまで |
| 製造 | 工場の稼働停止、設備更新 | 数週間〜数か月 |
| 物流 | 輸送の混乱、港の滞留 | 数週間 |
| 規制 | 輸出入規制の変更、基準値改定 | 🔴 見込みが立たない |
最も重いのが産地と規制です。どちらも「待てば入る」とは限りません。とくに規制変更は、その原料が使えなくなる可能性があります。
一方、物流の混乱は時間が解決することが多く、納期の延長で対応できる場合があります。原因がどこかを確認してから、打つ手を決めます。
事前に決めておけること
供給が止まってから考えると、判断に時間がかかります。先に決めておくと動けます。
- 代替原料の候補──同等の規格で切替可能な原料を1つ以上
- 切替の判断基準──どこまで待って、どこで切り替えるか
- 表示への影響──原産地・アレルゲンが変わるか
- 優先順位──納期優先か、処方維持優先か
- 在庫の持ち方──原料を先に確保するか、都度調達か
4番目が実は最も重要です。「納期を守るために原料を変える」のか「処方を守るために納期を延ばす」のかは、事業の判断です。製造側では決められません。これを先に聞いておくと、連絡の往復が減ります。
📋 処方設計の段階で代替案も含めてご提案できます。お問い合わせ
切替は表示に波及する
原料を変えると、ラベルが連動することがあります。
- 原産地が変わる──原産地を表示している場合は修正が必要
- アレルゲンが変わる──由来や製造環境が変われば表示が変わる
- 配合量が変わる──規格が違えば同等にするための量が変わる
- 表示順が変わる──配合量の順序が入れ替わることがある
ラベルの修正には印刷のリードタイムがかかります。原料の切替で納期を守ったつもりが、包材で止まることがあります。切替を検討する時点で、包材の手配も含めて判断してください。
リピート発注のとき
継続生産している製品では、次のことを習慣にしておくと安定します。
- 発注の前に原料在庫を確認する(確保済みか、都度調達か)
- 販売計画を早めに共有する(原料の手配期間を確保できる)
- 原料の価格変動の見通しを聞く(見積りの前提が変わることがある)
- 長期の継続が見込める場合、原料を先に確保する選択肢を検討する
とくに2番目です。販売計画の共有が早いほど、原料の手配に余裕が生まれます。「来月から広告を出す」と直前に聞いても、原料のリードタイムは縮みません。
当社の対応
当社は、受注時点で原料の調達見込みを確認し、供給に不安がある原料はその旨をお伝えします。確保できない可能性を伏せて受注し、後から納期を延ばす進め方は取りません。
また、処方設計の段階で代替原料の候補を併せてご提案します。供給が止まったときに動けるかどうかは、設計時に決まるためです。
よくある質問
Q. 原料を事前に確保できますか?
A. 数量と継続の見込みによって検討できます。先に確保すれば供給の不安は下がりますが、原料にも使用期限があるため、販売計画との兼ね合いで判断します。
Q. 代替原料に変えると品質は変わりますか?
A. 規格が同等であれば大きくは変わりませんが、味や色が微妙に変わることがあります。切替時には確認工程を入れます。訴求に関わる成分であれば、含量の再確認も行います。
Q. 原料価格が上がったら単価は変わりますか?
A. 見積りには有効期限があります。期限内は提示した条件で対応しますが、期限を超えた場合は再見積りとなることがあります。大きな変動が見込まれる場合は事前にお伝えします。
Q. 供給が止まったらすぐ連絡がきますか?
A. 判明した時点でご連絡します。そのうえで、代替案と納期の選択肢をお示しします。判断はお客様側でお願いしています。
調達の見込みも含めてお伝えします
確保できない可能性を伏せて受注することはしません。設計段階から代替案を併せてご提案します。
- ✅ 受注時に原料の調達見込みを確認してご連絡
- ✅ 処方設計時に代替原料の候補も提示
- ✅ 錠剤は自社工場で製造、生産枠を自社で調整
- ✅ 初回小ロット100個から、強引な営業なし
関連ページ:OEM/ODM開発サービス / 品質管理体制 / 費用・料金ガイド
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