最終更新: 2026年7月22日 | 監修: 天丸製薬 研究開発・原料調達グループ
NMNは、健康食品の原料の中でも特に単価が高く、扱いに知識を要する素材です。「原料の純度規格をどう見るか」「熱や湿気に弱い成分をどう安定させるか」「表示で何を言ってはいけないか」──この3点を外さずに設計できるかが、NMN製品の品質と事業リスクを分けます。本記事では研究開発・原料調達の現場視点で、NMN原料の選定基準からOEM製造の実務、法規制上の注意点までを解説します。
💡 NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)とは、体内でNAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)に変換される物質で、ビタミンB3(ナイアシン)類縁体に分類されます。枝豆やブロッコリーなどの食品にも微量含まれます。日本では食品として使用でき、健康食品・サプリメントの原料として流通しています。吸湿性が高く熱に弱いため、原料の純度規格の確認と、製造時の温度・湿度管理が品質を左右する素材です。
⚡ この記事のポイント
- NMNは体内でNAD+に変換される物質。日本では食品として使用可能
- 原料は純度99%以上の規格が主流 — COAでの確認が必須
- 製造法は酵素法・発酵法が中心。残留溶媒・重金属の確認を
- 吸湿性・熱感受性が高く、低温・低湿・遮光の工程管理が要
- 「若返り」「アンチエイジング効果」等の標榜は薬機法違反リスク
- 高単価原料のため、小ロット検証から始める設計が現実的
NMNとは何か|NAD+前駆体としての位置づけ
NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)は、体内でNAD+へと変換される物質です。NAD+は、エネルギー代謝をはじめ多くの生体反応に関わる補酵素として知られ、その前駆体であるNMNが健康食品の素材として注目されるようになりました。
NMN自体は特殊な合成物質ではなく、枝豆・ブロッコリー・アボカドなどの食品にも微量に含まれる成分です。ビタミンB3(ナイアシン)の類縁体に位置づけられます。
重要なのは、日本においてNMNは食品として使用できるという点です。厚生労働省が示す「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)リスト」にNMNは含まれておらず、食品用途での流通が可能です。ただし後述のとおり、使用できることと、効能を標榜できることは全く別です。
NMN原料の選び方|純度規格とCOAの確認項目
NMNは高単価原料であるため、原料選定の巧拙がそのまま原価と品質に跳ね返ります。確認すべき項目を整理します。
| 確認項目 | 内容 | なぜ重要か |
|---|---|---|
| 純度 | 99%以上の規格が主流 | 純度が低いと表示量の担保が困難 |
| 製造法 | 酵素法・発酵法が中心 | 製法により不純物プロファイルが異なる |
| 残留溶媒 | 製造工程由来の溶媒 | 安全性に直結、COAで確認 |
| 重金属 | 鉛・ヒ素等 | 輸入原料は特に確認が必要 |
| 微生物 | 一般生菌数等 | 受入検査で確認 |
| 含水率 | 吸湿状態 | 吸湿性が高く安定性に影響 |
とくに純度表記の根拠には注意が必要です。「NMN99%」と称していても、それが原料そのものの純度なのか、配合物中の含有率なのかで意味がまったく変わります。天丸製薬では、原料メーカー発行のCOA(分析証明書)で規格を確認したうえで、受入検査を行っています。
OEM製造の要|吸湿・熱対策の工程設計
NMN製造で最大の技術的課題は、吸湿性の高さと熱への弱さです。ここを軽視すると、製造直後は規格を満たしていても、流通・保管の過程で含量が低下するリスクがあります。
1. 温度・湿度管理:製造環境の温湿度を管理し、原料が吸湿しない条件で扱います。高温になる工程はできる限り避ける設計にします。
2. 剤形の選択:熱と圧力がかかる打錠より、カプセル充填のほうが成分への負担が小さく、NMNには適しています。粉末スティックも選択肢です。
3. 包装設計:吸湿・光を防ぐため、アルミ包材や遮光容器、乾燥剤の同梱を検討します。包装は品質保持期間を左右する重要な設計要素です。
配合設計|配合量の考え方と複合設計
NMNの配合量は、コンセプトと価格帯から逆算して設計します。NMNは原料単価が高いため、配合量がそのまま製品原価を決定づける点が他の素材と異なります。
複合設計では、同じくNAD+やコンディションの文脈で用いられる素材との組合せが一般的です。
- レスベラトロール:ポリフェノールとの組合せでコンセプトを補強
- ビタミンB群:ナイアシン等、代謝の文脈で相性が良い
- 抗酸化素材:ビタミンC・Eなどとの複合
高単価製品であるため、「なぜこの配合なのか」を説明できる設計が、価格の納得感につながります。天丸製薬では、コンセプトと予算に応じた配合量の設計をご提案しています。
表示・広告の実務|言ってはいけない表現
NMNは注目度が高い分、表示・広告のリスクが最も大きい素材のひとつです。食品として使用できることと、効能を標榜できることは別問題です。
| 区分 | 表現例 | リスク |
|---|---|---|
| NG | 「若返る」「老化を止める」 | 医薬品的効能 — 薬機法違反 |
| NG | 「アンチエイジング効果」 | 効能の断定 — 薬機法・景表法 |
| NG | 「NAD+が増えて〇〇が治る」 | 疾病の治療標榜 — 薬機法違反 |
| 要注意 | 体験談・ビフォーアフター | 広告全体の印象で誇大表示と判断され得る |
| 可 | 成分・含有量の客観的事実 | 事実の範囲での記載 |
NMNを機能性表示食品として届け出るには、その機能性を裏づける科学的根拠(SR等)と関与成分としての要件を満たす必要があり、ハードルは低くありません。多くの製品は、いわゆる健康食品として、効能を標榜しない設計で流通しています。天丸製薬では、発注者向けに広告表現の事前レビューを提供しています。
コストとロット設計|小ロット検証から始める
NMNは高単価原料であるため、いきなり大ロットで製造すると在庫リスクが大きくなります。まず小ロットで市場性を検証し、反応を見てからロットを拡大するのが現実的な進め方です。
天丸製薬では100個からの小ロット製造に対応しており、テスト販売でユーザーの反応と原価構造を確認したうえで、段階的にスケールする設計が可能です。
天丸製薬のNMN・高付加価値原料対応
| 項目 | 天丸製薬 | 備考 |
|---|---|---|
| 最小ロット | 100個から | 高単価原料の在庫リスクを抑制 |
| 原料調達ネットワーク | 200社以上 | 純度規格・価格帯で比較選定 |
| 受入検査 | 規格・重金属・微生物 | COAと実測の両面で確認 |
| 工程管理 | 温湿度管理・遮光 | 吸湿性・熱感受性に配慮 |
| 推奨剤形 | カプセル・粉末スティック | 熱・圧の負担が小さい |
| 表示・広告レビュー | 発注者向け無償提供 | 薬機法・景表法・健康増進法 |
| 品質クレーム率 | 0.08% | 業界平均0.5% |
| 製造設備 | GMP準拠設備 | 適正製造規範に準拠 |
関連ページ: 健康食品OEM・ODM総合ガイド / OEM商品カタログ / 品質管理体制
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- ✅ 200社以上のネットワークから純度規格・価格帯で原料を比較選定
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