📅 最終更新日: 2026年3月30日 | ✍️ 著者: 事業開発・マーケティング部
💡 健康食品OEMの成功事例とは、天丸製薬のOEM・ODM製造サービスを利用したお客様が、商品企画から製造・販売までの過程で達成した具体的な成果を紹介するケーススタディです。
背景と課題:定期購入ビジネスの最大の課題は「解約」
⚡ この導入事例の要点
- お客様の課題と天丸製薬が提供した解決策を紹介
- 小ロット(100個〜)からスタートし段階的にスケールアップ
- GMP認証工場での製造と第三者機関による品質検査を実施
- 具体的な成果数値(ロット数・リピート率・売上等)を公開
健康食品EC事業における最大の課題の一つが「定期購入の継続率」です。業界平均では3ヶ月後の継続率が55〜65%、6ヶ月後では40%を下回るケースも多く、新規顧客の獲得コストを考えると継続率の低下は収益性を大きく損ないます。
大阪でビタミン・ミネラルサプリのD2Cブランド「ヘルスプラス」を運営する中村香織氏(仮名)は、2019年の創業時から定期購入モデルを採用していましたが、継続率は52%(3ヶ月後)という水準で伸び悩んでいました。解約理由のアンケートでは「効果を感じなかった(38%)」「値段が高いと感じた(27%)」「継続する必要性を感じなかった(22%)」が上位を占め、商品自体の問題と顧客コミュニケーションの問題が混在していました。
中村氏は2020年に「継続率80%を達成する」という目標を掲げ、商品品質と顧客体験設計の両面からの改革に着手しました。
解決策:天丸製薬との処方見直しと顧客体験設計の同時改革
中村氏は天丸製薬に製造委託を切り替えるとともに、処方の根本的な見直しを行いました。「解約理由の38%が『効果を感じなかった』というのは、処方に問題がある証拠」と分析した中村氏は、天丸製薬の処方開発チームと共に、各栄養素の配合量・原料品質・吸収率を総点検しました。
具体的な処方改善のポイントは以下のとおりです。
- ビタミンD3 配合量を50μgから100μgに倍増:日本人の不足が指摘されるビタミンDを、実感しやすい量に設定
- マグネシウム原料を無機塩から有機塩(グリシン酸マグネシウム)に変更:吸収率を約2倍に改善し、お腹への影響も低減
- CoQ10 を酸化型から還元型(ユビキノール)に変更:吸収率の高い活性型を採用し、エネルギー産生への効果を向上
- 腸溶性コーティング技術の導入:腸まで届く設計により全成分の有効性を向上
「成分の量を増やすだけでなく、届く形にすることが大切」という天丸製薬の技術アドバイスにより、実感度の高い処方が完成しました。GMP基準での製造品質確保についてはGMP認証ガイドをご参照ください。
実施プロセス:継続率80%を実現した顧客体験設計の全施策
施策1:購入直後の「オンボーディング体験」設計(DAY 0〜7)
商品が届いた当日に送るLINEメッセージのシナリオを完全設計。「届きました確認」「正しい飲み方・タイミングの動画」「3週間の変化チェックリスト」を順番に配信するステップメールを構築しました。特に重要だったのは「いつ、どんな変化を感じるか」の期待値設定です。「最初の1週間は体が慣れる期間、2〜3週間目から実感が始まる方が多い」という具体的な情報提供が、初期の「効果がない」という離脱を防ぎました。
施策2:解約阻止の「ライフサイクルコミュニケーション」(継続期間別)
定期購入者を継続期間で5段階(1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月・12ヶ月・24ヶ月以上)に分け、それぞれの段階に合わせたコミュニケーションを設計しました。3ヶ月目には「3ヶ月続けてくれてありがとう」という感謝メッセージと共に、健康診断値の改善事例(匿名)を共有。「あなたの頑張りが数字に出てきているかもしれません」という継続の意義を再確認させる内容が、解約率の顕著な低下をもたらしました。
施策3:解約申請時の「ラストチャンス」設計
解約ページに「解約前の最後の選択」として、3パターンの選択肢を提示しました。①スキップ(今月だけ休止)②数量変更(半量プランへ変更)③一時停止(3ヶ月停止)という「解約より負担が少ない選択肢」を先に見せることで、完全解約を選ぶ割合が38%減少しました。
施策4:「コミュニティ」への所属感の醸成
定期会員限定のプライベートコミュニティ(LINE グループ)を設置。中村氏本人が週1回「今週の健康tips」を投稿し、会員同士が健康目標や成果を共有できる場を作りました。「コミュニティに属しているから続けたい」という所属感は、継続率向上の意外な効果要因となりました。
施策5:年次特典と感謝の可視化
継続12ヶ月達成者には「ヘルスプラス感謝状」(デジタル)と限定特典ギフト(市販されていないトライアルサイズの新商品セット)を贈付。「1年続けた自分を誇りに思う」という顧客の自己肯定感を高めることが、さらなる継続につながりました。
成果・数字:継続率80%達成までの1年半の実績
- 定期継続率(3ヶ月後):52% → 81%(29ポイント改善)
- 定期継続率(6ヶ月後):38% → 71%(33ポイント改善)
- 定期継続率(12ヶ月後):22% → 58%(36ポイント改善)
- 定期会員数:800名 → 3,200名(同期間の獲得効率改善により増加)
- MRR(月次定期購入売上):480万円 → 1,920万円
- 顧客獲得コスト(CAC)回収期間:8.5ヶ月 → 4.2ヶ月
- 解約後の復活率:8% → 23%(解約者への丁寧なフォローアップ施策の効果)
- NPS:+18 → +52(顧客推奨度が大幅改善)
特に注目すべきは「解約後の復活率」の向上です。解約申請時に届く「またいつでも戻ってきてください。今後も健康に関する情報をお届けします」というメッセージと、解約後3ヶ月以内の復活優遇プログラムにより、一度離れた顧客の23%が再定期会員として戻ってきています。
成功のポイント:継続率を左右する本質的な4要素
1. 継続率の問題は「体験設計」以前に「商品品質」
どれだけ巧みなコミュニケーションを設計しても、商品で「実感」できなければ定期購入は続きません。天丸製薬との処方見直しで「効果を感じる処方」を実現したことが、継続率改善の土台となりました。商品品質の担保についてはOEM製造ガイドが参考になります。
2. 解約の「プロセス」をデザインする
解約を「阻止する」のではなく「代替選択肢を先に見せる」という設計が重要です。「解約するか/続けるか」の二択ではなく、「スキップ・数量変更・一時停止・解約」という段階的な選択肢を用意することで、完全解約を避ける選択が自然に生まれます。
3. 「続けた自分」を肯定するコミュニケーション
健康行動の継続は意志力を必要とします。「続けていることを評価・承認する」コミュニケーションが、継続意欲を外部から補強します。感謝状・コミュニティ・記念特典はすべて「続けた自分をよしとする」心理的報酬です。
4. データに基づく継続的な改善
中村氏は毎月、継続期間別の解約率・解約理由・NPS を分析し、体験設計を継続的に改善しています。「昨年より継続率が0.5ポイント上がった」という小さな改善の積み重ねが、最終的に大きな差を生みます。健康食品OEM事業全体のデータ活用については健康食品OEM成功事例も参考になります。EC販売の成功戦略についてはEC成功事例もご覧ください。
ヘルスプラスの事例は、「良い商品があれば自動的に継続される」という思い込みを覆す示唆を持っています。優れた処方品質は必要条件ですが、それだけでは不十分。顧客が「続けたい」と感じ続ける体験を設計することが、持続可能な定期購入ビジネスの核心にあります。
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導入事例の詳細データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 初回発注ロット | 初回200個(スモールスタート) |
| 当時の課題 | 単発購入が多く、定期便への移行率が低かった。商品品質への不信感がネックだった |
| 天丸製薬の解決策 | 全ロット品質検査報告書の開示と、お客様向け品質レポートの提供で透明性を確保。定期便継続率が大幅改善 |
| 製造期間 | 約3週間(初回) |
| 導入後の成果 | 定期通販モデルへの移行でLTV(顧客生涯価値)が2.8倍に向上 |
| お客様の声 | 「小ロットから始められたことで、市場テストができリスクを最小化できました」 |
この事例から学べること
健康食品OEMにおいて、初回は小ロットでのテスト販売が成功のカギです。天丸製薬では100個〜の小ロット製造に対応しており、市場の反応を見ながら段階的にスケールアップする戦略をサポートしています。
機能性表示食品やサプリメントの新規参入では、製品コンセプトの検証と市場テストが特に重要です。無駄な在庫リスクを抑えながら、確実なビジネス成長を実現するパートナーとして、天丸製薬をご活用ください。