📅 最終更新日: 2026年3月30日 | ✍️ 著者: 事業開発・マーケティング部
💡 健康食品OEMの成功事例とは、天丸製薬のOEM・ODM製造サービスを利用したお客様が、商品企画から製造・販売までの過程で達成した具体的な成果を紹介するケーススタディです。
背景と課題:農業の付加価値化を目指した機能性食品への挑戦
⚡ この導入事例の要点
- お客様の課題と天丸製薬が提供した解決策を紹介
- 小ロット(100個〜)からスタートし段階的にスケールアップ
- GMP認証工場での製造と第三者機関による品質検査を実施
- 具体的な成果数値(ロット数・リピート率・売上等)を公開
熊本県で45ヘクタールのブルーベリー農園を経営する川口誠氏(仮名)は、農業単体の収益性の限界に直面していました。市場価格の不安定さ、天候リスク、労働集約的な農作業に伴うコスト上昇——農業経営者が共通して抱える課題に悩む中、川口氏が着目したのは「自社農園で生産するブルーベリーの付加価値化」でした。
ブルーベリーには、アントシアニンやポリフェノールをはじめとする機能性成分が豊富に含まれています。しかし、生果実の販売では1kgあたり1,500〜2,000円程度の市場価格に縛られ、収益拡大には限界がありました。「自分たちが丹精込めて育てたブルーベリーを、最高の形で消費者に届けたい。そのためにサプリメントという選択肢がある」と川口氏は考えました。
しかし、農家がサプリメント製造に踏み出すには、乗り越えるべき壁が多数ありました。食品衛生法・健康増進法などの規制対応、GMP基準に準じた製造環境の確保、商品の処方設計ノウハウ、そして販路の開拓——農業とは全く異なる専門知識が必要でした。
解決策:天丸製薬との連携による農家発サプリの商品化
2021年、川口氏は天丸製薬に相談を持ちかけました。「自分たちのブルーベリーを原料として使ってほしい」という要望は、最初は特殊なリクエストとして受け取られることも多い内容ですが、天丸製薬は農家からの原料提供を前提とした商品開発スキームを快く検討しました。
共同で設計した商品コンセプトと処方のポイントは以下のとおりです。
- 川口農園産ブルーベリーエキス(農薬不使用栽培):産地・生産者の可視化による差別化。アントシアニン含有量を規格化し、ロット間のばらつきを抑制
- ルテイン・ゼアキサンチン配合:眼の健康維持に関する機能性表示を視野に入れた成分追加
- ビルベリーエキス(欧州産)との相乗配合:国産ブルーベリーと高濃度エキスの組み合わせで機能性を高める
天丸製薬は原料の品質検査から最終製品の製造・品質管理まで一括して対応。川口農園産ブルーベリーは農薬残留検査・重金属検査・微生物検査をクリアし、原料として適格であることを確認。GMP認証工場での製造により、消費者が安心して摂取できる品質を担保しました。品質管理の詳細についてはGMP認証ガイドをご覧ください。
実施プロセス:農家発ブランドの構築ステップ
ステップ1:農園の「ストーリー」をブランドの核に(2021年6〜8月)
商品設計と並行して、ブランドアイデンティティの構築に取り組みました。川口農園の農業哲学(農薬不使用栽培・土壌管理へのこだわり・地元熊本の自然との共生)を丁寧に言語化し、「土から届ける健康」というブランドメッセージを確立。農園の四季を記録した写真・動画をInstagramで毎日発信し、商品発売前から「この農家から買いたい」というファンを形成しました。
ステップ2:機能性表示食品への挑戦(2021年9〜12月)
天丸製薬の規制対応チームの支援のもと、機能性表示食品としての届出を準備。ルテインを含む眼の健康維持に関する機能性表示の届出書類を作成し、消費者庁に提出。約5ヶ月の審査を経て、2022年5月に機能性表示食品として認定を取得しました。「眼の健康をサポートする」という具体的な機能性訴求が可能になったことは、商品の説得力を飛躍的に高めました。
ステップ3:販路開拓——ECから直売所・百貨店へ(2022年1〜6月)
まず自社ECと農園直売所で販売を開始。「作った人が直接販売する」という農産物的な購買体験が好評を得ました。その後、地元熊本の百貨店や道の駅との交渉を進め、「熊本産ブルーベリーを使った機能性表示食品」という話題性で棚を確保。2022年下半期には全国の百貨店・高級スーパー向けの卸販売も開始しました。
ステップ4:農業観光との融合(2022年7月〜)
農園でのブルーベリー摘み取り体験と商品のセット販売を企画。体験参加者がその場でサプリを購入する動線を設計し、観光客が商品の定期購入者に転換するルートを構築。農園見学ツアーの参加者が「作り手の思いを知ったから」という理由で長期継続する傾向が確認され、ブランドロイヤルティの向上に貢献しました。
成果・数字:立ち上げから2年間の実績
- 年商:2022年度 1,800万円 → 2023年度 3,000万円(目標達成)
- 月商:最高月250万円(2023年11月)
- 累計顧客数:4,200名
- 定期購入会員数:680名
- 定期継続率(6ヶ月後):71%
- 卸先小売店数:120店舗(百貨店・道の駅・自然食品店)
- 農園Instagram フォロワー:2.2万名
- 農業収益との比較:サプリ事業が農業収益を上回る(2023年)
特に重要な成果は、原料価値の飛躍的な向上です。生果実として出荷した場合のブルーベリー1kgあたりの収益は約2,000円でしたが、サプリメント原料として活用した場合の実質的な収益換算では約8,500円相当となり、約4倍以上の付加価値化を実現しました。
成功のポイント:農家発ブランドが持つ唯一無二の強み
1. 「産地直結」という圧倒的な差別化
「どこのブルーベリーを使っているか分からない」サプリが多い中、「熊本・川口農園産、農薬不使用栽培」という原料の透明性は、消費者の信頼を得る最強の武器です。産地ストーリーがあるブランドは、価格競争に巻き込まれにくいプレミアムポジションを維持できます。
2. 機能性表示食品による訴求力の向上
通常の健康食品では「眼によい」という表現は広告規制上問題になりますが、機能性表示食品の認定を受けることで、根拠に基づく機能性訴求が可能になりました。この認定取得に天丸製薬の規制対応ノウハウが大きく貢献しました。OEMで機能性食品を作ることに興味がある方はOEM製造入門ガイドが参考になります。
3. 観光・体験との統合によるブランド体験の深化
農園見学・収穫体験という農業観光と商品販売を組み合わせることで、消費者が「このブランドの世界観を体験する」機会を生み出しました。体験型購買は強固な愛着を生み、長期的なリピート購買につながります。
4. 天丸製薬との分業による強みへの集中
川口氏が農業・ブランド・販路に集中し、製造・品質管理・規制対応を天丸製薬に委ねる分業体制が、双方の強みを最大化しました。農家が製造設備を持つ必要はなく、OEMを活用して本業の農業に集中しながら付加価値を生み出せる——この事例はその可能性を実証しています。小ロットからのOEM活用については小ロットOEMガイドを、健康食品OEM全般については健康食品OEM基礎知識をご覧ください。
川口農園の事例は、日本全国の農業生産者にとっての「付加価値農業」の一つのモデルケースとなっています。農業の担い手不足・収益性低下という構造的課題に対し、機能性食品という新たな出口を開拓したこの取り組みは、農業とヘルスケア産業の新しい接点として注目を集めています。
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導入事例の詳細データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 初回発注ロット | 初回500個(スモールスタート) |
| 当時の課題 | クラウドファンディングで先行販売するため、試作サンプルを早急に用意する必要があった |
| 天丸製薬の解決策 | 最短4週間での試作サンプル提供。クラウドファンディング成功後はそのままスムーズに量産移行 |
| 製造期間 | 約5週間(初回) |
| 導入後の成果 | クラウドファンディングで目標額の320%達成後に量産移行 |
| お客様の声 | 「小ロットから始められたことで、市場テストができリスクを最小化できました」 |
この事例から学べること
健康食品OEMにおいて、初回は小ロットでのテスト販売が成功のカギです。天丸製薬では100個〜の小ロット製造に対応しており、市場の反応を見ながら段階的にスケールアップする戦略をサポートしています。
機能性表示食品やサプリメントの新規参入では、製品コンセプトの検証と市場テストが特に重要です。無駄な在庫リスクを抑えながら、確実なビジネス成長を実現するパートナーとして、天丸製薬をご活用ください。