ホームコラム関連法規健康食品の輸出に必要な各国規制の違いと対応【専門家解説】最新法規制対応
健康食品の輸出に必要な各国規制の違いと対応【専門家解説】最新法規制対応

📅 最終更新日: 2026年3月30日 | ✍️ 著者: 法規制コンプライアンス室

健康食品・サプリメントの製造・販売には、食品衛生法・景表法・薬機法・機能性表示食品制度など複数の法規制が関わります。この記事では、天丸製薬の法規制コンプライアンス室が最新情報をもとに解説します。

💡 健康食品の法規制とは、食品衛生法・薬機法・景品表示法・健康増進法・機能性表示食品制度など、健康食品の製造・販売・広告に関わる法律・制度の総称です。違反すると行政処分や刑事罰の対象となります。

この記事の関連法規制:薬機法(医薬品医療機器等法)、景品表示法食品衛生法健康増進法に基づく機能性表示食品制度の実務解説。消費者庁への届出手続きと表示基準の遵守ポイントを網羅します。

健康食品の輸出が増加する背景と規制対応の重要性

⚡ この記事の要点(法規制の核心)

  • 健康食品に関わる主な法規制(食品衛生法・薬機法・景表法)を整理
  • 機能性表示食品の届出には科学的根拠が必須
  • 天丸製薬の法規制コンプライアンス室が届出手続きをサポート
  • 違反リスクを避けるための実務チェックポイントを解説

近年、日本の健康食品・サプリメントの輸出は増加傾向にあります。農林水産省の統計によると、農林水産物・食品の輸出額は2023年に1兆4,547億円に達し、健康食品分野も重要な輸出品目の一つとなっています。

しかし、健康食品の輸出は日本国内での販売と異なり、輸出先の国・地域によって様々な規制への対応が求められます。規制に対応していない製品を輸出しようとすると、税関で差し止められたり、現地での販売が禁止されたりするリスクがあります。事前に輸出先国の規制を調査・対応することが、グローバル展開の成功に不可欠です。

米国:FDA規制と栄養補助食品管理

米国は日本の健康食品にとって最大の輸出先候補の一つです。米国では健康食品はダイエタリーサプリメント(Dietary Supplement)として規制されます。

DSHEA(ダイエタリーサプリメント健康教育法)

1994年に制定されたDSHEAにより、ダイエタリーサプリメントの販売前のFDA承認は不要ですが、新規成分(1994年10月以前に市場にない成分)を使用する場合は、FDA へのプレノーティフィケーション(事前届出)が必要です。

GMP規則(21 CFR Part 111)

米国でダイエタリーサプリメントを製造・輸出する場合、FDAのGMP規則(21 CFR Part 111)への適合が求められます。この規則は日本の健康食品GMPと多くの点で重複していますが、記録管理や試験方法の詳細な要件など独自の規定も含まれています。

構造・機能クレームと健康強調表示

米国では「Bone health support」(骨の健康をサポート)などの「構造・機能クレーム」を表示することが可能ですが、疾病予防・治療の表示は原則として医薬品的表示として規制されます。「This statement has not been evaluated by the Food and Drug Administration.」などの免責文言が必要です。

EU:NHP(Novel Food)規制と栄養・健康強調表示規則

欧州連合(EU)での健康食品販売には、複数の規制への対応が必要です。

Novel Food規制

EU市場での販売前に食用の歴史がない成分(Novel Food)は、欧州食品安全機関(EFSA)の評価を経てEU委員会の承認を受ける必要があります。日本で一般的な一部の成分がEUではNovel Foodとして扱われる場合があるため、事前の確認が必須です。

栄養・健康強調表示規則(EC 1924/2006)

EUでは栄養強調表示(「低脂肪」「カルシウム豊富」等)と健康強調表示(健康への効果の表示)について詳細な規則があります。健康強調表示は欧州委員会が承認したリストに掲載されているもののみ使用可能です。

中国:保健食品と食品の規制区分

中国は日本の健康食品にとって重要な輸出先市場です。しかし、規制が非常に厳格で複雑です。

保健食品制度

中国では、健康効果を訴求する食品は「保健食品」として市場监督管理総局(SAMR)の許可(天猫金標)が必要です。許可取得には厳格な試験・審査が求められ、費用と時間(2〜5年)が大きくかかります。

国境を越えた電子商取引(跨境電商)の特例

中国への輸出では「保健食品」の許可を取得せずに、一般食品として「跨境電商」(越境EC)での販売が可能な場合があります。ただし、この場合は保健食品として健康機能を表示することはできません。

中国市場での健康食品販売については、現地の規制専門家や代理人の協力を得ることを強く推奨します。

アジア主要市場の規制概要

アジア市場への輸出では、各国の規制の違いへの対応が必要です。

韓国:건강기능식품(健康機能食品)制度

韓国では「건강기능식품에 관한 법률」(健康機能食品法)に基づき、健康機能食品としての許可(인정)または届出(신고)が必要です。食品医薬品安全処(MFDS)が管轄しており、許可を受けた機能性原料を使用する場合は届出で対応可能です。

台湾:健康食品法

台湾では「健康食品管理法」により、健康食品として販売する場合は衛生福利部食品薬物管理署(TFDA)の許可が必要です。許可取得には安全性・有効性の試験データが求められます。

東南アジア:ASEAN諸国

東南アジア各国の規制は様々です。タイ・シンガポール・マレーシア・フィリピン等、各国で独自の食品・健康食品規制があり、事前の国別調査が必須です。ASEAN全体の食品基準調和に向けた取り組みも進んでいますが、現時点では国ごとの対応が必要です。

輸出対応OEM製造のポイント

健康食品を海外輸出するためのOEM製造では、製造段階から輸出先国の基準を考慮することが重要です。

輸出対応に必要な証明書類

天丸製薬では、輸出向け製品の製造と必要書類の整備をサポートしています。OEM製造の選び方と合わせて、輸出戦略のご相談もお気軽にどうぞ。

小ロットからの輸出対応製品開発については、小ロットOEMガイドもご参照ください。

まとめ:輸出規制対応は事前準備が鍵

健康食品の海外輸出は、大きなビジネスチャンスである一方、各国の規制への対応が不可欠です。主要市場(米国・EU・中国・アジア)の規制概要を把握した上で、ターゲット市場を絞り、事前に現地の規制専門家と連携して対応準備を進めることが成功の鍵です。

製造段階から輸出先の基準を意識したOEM製造を行うことで、後から規制対応のために製品仕様を変更するコストを削減できます。グローバル展開を視野に入れた製品開発から、ぜひ天丸製薬にご相談ください。

関連記事

法規制でお悩みなら天丸製薬へ

専門スタッフが無料でご相談をお受けします。食品衛生法・薬機法・景品表示法・機能性表示食品制度など、複雑な規制もわかりやすく解説します。

無料法規制相談はこちら →